大井競馬ダート1200m攻略|3年分1,298レースのデータで見る「前に行ける馬」の強さ
大井競馬場(TCK)のダート1200m外回りは、南関東でもっともレース数の多いコースのひとつです。2023年10月から2026年10月までの全1,298レース、のべ16,279頭の成績を集計し、枠順・脚質・人気のどこに狙いどころがあるのかをまとめました。
結論:大井1200mは「前に行けるか」で決まる
このコースでいちばん差が出るのは脚質です。1コーナーを先頭で通過した逃げ馬の勝率は28.0%、複勝率は53.9%。逃げた馬の2頭に1頭以上が3着以内に入っています。
反対に、後方から進めた追込馬の勝率はわずか1.2%。差し馬でも3.7%にとどまります。逃げ馬は差し馬のおよそ8倍勝っている計算です。
| 脚質 | 出走数 | 勝率 | 複勝率 |
| 逃げ | 1,581 | 28.0% | 53.9% |
| 先行 | 4,553 | 13.2% | 37.7% |
| 差し | 5,394 | 3.7% | 18.1% |
| 追込 | 4,751 | 1.2% | 7.5% |
同じ大井でも1400mでは逃げ馬の勝率が20.5%に下がります。1200mは距離が短いぶん、前の馬が止まらないコースだと言えます。
枠順の有利不利はほとんどない
枠ごとの勝率は7.5%〜9.0%に収まり、内枠と外枠で大きな差はありません。1枠が9.0%、8枠が8.5%と、両端がわずかに高い程度です。
ただし馬番で見ると、13番より外の馬は単勝回収率が48%まで下がります。フルゲートの大外は、勝率こそ大きく落ちないものの、人気に対して走れていない傾向があります。
人気別の成績:1番人気は信頼できるが妙味は薄い
1番人気の勝率は43.0%、複勝率は73.5%です。ただし単勝回収率は77%で、買い続けて利益が出る水準ではありません。2〜4番人気の単勝回収率は75〜83%と横並びで、人気だけで差がつくコースではありません。
馬場状態による違い
良・稍重・重・不良のどの馬場でも、逃げ馬の勝率は27〜29%前後で安定しています。雨で馬場が渋っても「前が有利」という傾向は変わりません。不良馬場では追込馬の複勝率が10.0%とわずかに上がりますが、勝ち切るのはやはり難しいコースです。
上がり最速の馬は意外と勝てない
レースでいちばん速い上がり3ハロンを使った馬の勝率は30.7%。大井の1400m以上では42〜45%あるので、1200mでは末脚の鋭さよりも位置取りが結果を左右していることがわかります。
大井1200mの狙い方
1. 前走や近走で先行できている馬、テンが速い馬を最優先にする。
2. 枠順は気にしすぎない。13番より外の人気馬だけ少し割り引く。
3. 後方一気の脚質は、どれだけ人気でも勝ち切りは疑ってかかる。
馬場状態別のデータ(良・稍重・重・不良)
平均勝ち時計は良馬場で1:14.6。馬場状態が変わっても時計の差は0.2秒ほどで、ほとんど変わりません。脚質の有利不利は、馬場状態が変わっても大きくは変わりません。
表の「逃げ」〜「上がり最速」はそれぞれの勝率です。
| 馬場 | R数 | 平均 勝ち時計 | 逃げ | 先行 | 差し | 1番 人気 | 上がり 最速 |
|---|
| 良 | 696 | 1:14.6 | 28.9% | 12.6% | 3.8% | 42.6% | 31.0% |
| 稍重 | 275 | 1:14.5 | 26.8% | 13.7% | 4.1% | 40.9% | 30.1% |
| 重 | 171 | 1:14.4 | 27.5% | 14.3% | 3.5% | 42.0% | 30.4% |
| 不良 | 156 | 1:14.6 | 26.8% | 14.3% | 2.7% | 50.0% | 30.8% |
クラス別の平均勝ち時計(馬場状態ごと)
同じ馬場でも、クラスが上がるほど時計は速くなります。持ち時計を比べるときは、同じクラス・同じ馬場の数字を物差しにしてください。いちばんレース数の多いC2で見ると、重・不良でも良馬場とほとんど時計が変わりません(差0.1秒)。
| クラス | 良 | 稍重 | 重 | 不良 |
|---|
| 重賞・OP | 1:12.321R | 1:12.46R | 1:11.85R | 1:12.53R |
|---|
| A2 | 1:12.912R | 1:12.45R | 1:12.76R | — |
|---|
| B1 | 1:13.014R | 1:12.55R | — | 1:13.14R |
|---|
| B2 | 1:13.216R | 1:12.77R | 1:13.43R | 1:12.85R |
|---|
| B3 | 1:13.334R | 1:13.514R | 1:13.09R | 1:13.711R |
|---|
| C1 | 1:14.092R | 1:13.934R | 1:13.724R | 1:13.718R |
|---|
| C2 | 1:14.6162R | 1:14.566R | 1:14.740R | 1:14.732R |
|---|
| C3 | 1:15.289R | 1:15.241R | 1:14.725R | 1:15.122R |
|---|
| 3歳戦 | 1:15.1149R | 1:15.266R | 1:14.938R | 1:15.242R |
|---|
| 2歳戦 | 1:15.4107R | 1:14.831R | 1:15.519R | 1:15.318R |
|---|
1着馬の走破タイムの平均です。小さい数字はレース数。薄い数字はレース数が20未満の目安、「—」は3レース未満です。10レース未満のクラスは載せていません。
血統:このコースで勝っている種牡馬
このコースでいちばん勝っている種牡馬はモーニン(55勝)。上位5頭の中で勝率が高いのはヘニーヒューズの14.0%です。
- 良馬場で勝率が高い父:エイシンヒカリ(勝率20.8%)、フィレンツェファイア(勝率18.2%)、キンシャサノキセキ(勝率16.5%)
- 重・不良で勝率が高い父:ディープブリランテ(勝率28.6%)、サンダースノー(勝率23.1%)、ドレフォン(勝率22.5%)
- 勝利数が多い母の父:サウスヴィグラス(65勝)、ゴールドアリュール(60勝)、キングカメハメハ(55勝)、クロフネ(42勝)、フジキセキ(34勝)
父の表は出走30回以上、馬場別は出走20回以上の種牡馬が対象です。馬場別は出走数が少ないため参考程度に見てください。
配当の傾向:平均並み
馬連の配当の中央値は1,140円(南関全体1,080円)、3連単は14,595円(全体12,350円)。配当の水準は南関の平均並みです。3連単が万馬券になったレースは58.4%(全体55.5%)です。
1,140円馬連の中央値
14,595円3連単の中央値
4.8%人気順どおり
の3連単
券種別の配当
| 券種 | 中央値 | 1万円 以上 | 1000円 未満 |
|---|
| 馬連 | 1,140円 | 7.7% | 46.2% |
| 馬単 | 2,140円 | 15.2% | 28.5% |
| ワイド | 580円 | 2.5% | 66.6% |
| 3連複 | 2,975円 | 22.9% | 21.7% |
| 3連単 | 14,595円 | 58.4% | 2.2% |
| 馬連(南関全体) | 1,080円 | 6.8% | 47.6% |
中央値は配当を安い順に並べたときの真ん中の金額で、ふだんの配当の目安になります(平均は一部の高配当に引っぱられて高く出ます)。「1万円以上」は配当が100円につき1万円以上になったレースの割合です。
人気馬を買い続けた場合
毎レース、人気どおりの組み合わせを100円ずつ買ったときの成績です。
| 買い方 | 的中率 | 回収率 | 南関 全体 |
|---|
| 単勝 1番人気 | 42.8% | 77% | 80% |
| 複勝 1番人気 | 72.6% | 87% | 88% |
| 馬連 1-2番人気 | 23.0% | 84% | 78% |
| ワイド 1-2番人気 | 39.4% | 80% | 79% |
| 3連複 1-2-3番人気 | 13.4% | 82% | 76% |
| 3連単 1→2→3番人気 | 4.9% | 92% | 67% |
勝ち馬の人気
1番人気42.8%
2〜3番人気32.2%
4〜5番人気13.2%
6〜9番人気9.3%
10番人気以下2.5%
1,298レースの払戻金(南関競馬公式サイト)を集計。人気馬をそのまま買い続けた場合、いちばん回収率が高かったのは「3連単 1→2→3番人気」の92%でした。人気どおりに買うだけでは、どの券種もプラスにはなりません。
前走からの変化:距離・間隔・前走着順
前走と同じ距離の馬は勝率8.1%、距離延長は5.1%、距離短縮は5.4%。このコースの経験がある同距離組が有利です。レース間隔では「中5〜8週」の勝率が12.6%でいちばん高く、「中1週以内」は5.8%にとどまります。前走が別の南関の競馬場だった馬の勝率は6.7%(同じ競馬場からは7.4%)で、場替わりの影響はほとんどありません。
前走からの距離
| 距離 | 出走 | 勝率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
|---|
| 同距離 | 10,963 | 8.1% | 24.3% | 77% |
| 延長 | 292 | 5.1% | 17.1% | 26% |
| 短縮 | 3,334 | 5.4% | 18.6% | 47% |
レース間隔
| 間隔 | 出走 | 勝率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
|---|
| 中1週以内 | 2,489 | 5.8% | 20.0% | 59% |
| 中2〜4週 | 9,789 | 6.7% | 21.8% | 68% |
| 中5〜8週 | 810 | 12.6% | 29.8% | 76% |
| 9週以上(休み明け) | 1,501 | 11.4% | 30.4% | 86% |
前走の着順
| 前走 | 出走 | 勝率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
|---|
| 前走1着 | 1,103 | 24.9% | 49.7% | 77% |
| 前走2〜3着 | 2,372 | 13.7% | 40.2% | 70% |
| 前走4〜5着 | 2,418 | 8.4% | 28.5% | 70% |
| 前走6着以下 | 8,696 | 3.1% | 13.1% | 67% |
前走の競馬場
| 前走 | 出走 | 勝率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
|---|
| 同じ競馬場 | 14,203 | 7.4% | 23.0% | 69% |
| 他の南関から | 386 | 6.7% | 15.0% | 62% |
前走は2023年10月以降の南関4場のレースが対象です。中央や他地区からの転入初戦、データ期間より前の前走は含みません。※は出走100未満で参考程度の数字です。
馬体重・斤量・性別・年齢
馬体重では500kg以上の勝率が11.8%でいちばん高く、439kg以下は2.9%です。大型馬が力を発揮しやすいコースです。馬体重の増減では「+10kg以上増」がいちばん勝っています(勝率10.2%)。+10kg以上の大幅増でも勝率10.2%あり、成長分と見てよいケースが多いようです。
性別では牡・センの勝率9.5%に対し、牝馬は6.4%。年齢別では2歳がいちばん勝率が高く10.6%です。
馬体重
| 馬体重 | 出走 | 勝率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
|---|
| 439kg以下 | 2,913 | 2.9% | 14.7% | 52% |
| 440〜469kg | 5,089 | 7.6% | 22.3% | 71% |
| 470〜499kg | 5,210 | 9.0% | 26.7% | 73% |
| 500kg以上 | 3,041 | 11.8% | 30.9% | 75% |
馬体重の増減(前走比)
| 増減 | 出走 | 勝率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
|---|
| -10kg以上減 | 522 | 8.6% | 24.1% | 78% |
| -4〜-9kg | 2,790 | 7.5% | 24.3% | 55% |
| ±3kg以内 | 8,669 | 7.4% | 23.1% | 78% |
| +4〜+9kg | 2,786 | 8.1% | 22.3% | 57% |
| +10kg以上増 | 841 | 10.2% | 24.7% | 75% |
斤量
| 斤量 | 出走 | 勝率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
|---|
| 54kg未満 | 2,504 | 4.2% | 15.5% | 68% |
| 54〜55.5kg | 7,559 | 7.7% | 23.8% | 64% |
| 56kg以上 | 6,191 | 9.9% | 27.5% | 76% |
斤量は年齢・性別・クラスで決まる部分が大きく、重い斤量ほど上のクラスや実績馬が多くなります。斤量の数字だけで有利不利を判断しないでください。
性別
| 性別 | 出走 | 勝率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
|---|
| 牡・セン | 8,281 | 9.5% | 27.0% | 76% |
| 牝 | 7,973 | 6.4% | 20.8% | 62% |
年齢
| 年齢 | 出走 | 勝率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
|---|
| 2歳 | 1,672 | 10.6% | 31.9% | 71% |
| 3歳 | 5,013 | 8.1% | 23.7% | 60% |
| 4歳 | 4,452 | 7.3% | 21.9% | 81% |
| 5歳 | 2,305 | 8.9% | 24.7% | 79% |
| 6歳 | 1,493 | 8.2% | 25.7% | 75% |
| 7歳以上 | 1,319 | 4.7% | 18.1% | 40% |
※は出走100未満で参考程度の数字です。
このコースが得意な騎手・調教師
このコースでいちばん勝っている騎手は矢野貴之(189勝・勝率26.1%)、調教師は荒山勝徳(85勝・勝率31.8%)です。
騎手(勝利数トップ5)
| 騎手 | 出走 | 勝利 | 勝率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
|---|
| 矢野貴之 | 725 | 189 | 26.1% | 54.6% | 74% |
| 笹川翼 | 637 | 126 | 19.8% | 49.8% | 65% |
| 和田譲治 | 599 | 109 | 18.2% | 34.7% | 91% |
| 藤田凌 | 674 | 70 | 10.4% | 31.8% | 72% |
| 安藤洋一 | 604 | 64 | 10.6% | 31.3% | 88% |
調教師(勝利数トップ5)
| 調教師 | 出走 | 勝利 | 勝率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
|---|
| 荒山勝徳 | 267 | 85 | 31.8% | 57.3% | 100% |
| 坂井英光 | 227 | 73 | 32.2% | 58.1% | 94% |
| 藤田輝信 | 279 | 64 | 22.9% | 44.1% | 69% |
| 的場直之 | 284 | 54 | 19.0% | 43.3% | 89% |
| 立花伸 | 471 | 53 | 11.3% | 30.4% | 201% |
- 単勝回収率が100%を超える騎手:新原周馬(153回・10勝・回収率252%)、高橋昭平(226回・19勝・回収率245%)、中山遥人(188回・15勝・回収率199%)
- 単勝回収率が100%を超える調教師:立花伸(471回・53勝・回収率201%)、須田和伸(318回・16勝・回収率136%)、赤嶺本浩(497回・38勝・回収率129%)
騎手は騎乗50回以上、調教師は出走40回以上、回収率は5勝以上が対象です。回収率は大きな配当1回で跳ね上がるので、勝率・複勝率とあわせて見てください。騎手・調教師の全体の成績は騎手・調教師名鑑にあります。
季節別の傾向
重・不良馬場になりやすいのは春で、レースの42%が重・不良でした。秋は11%にとどまります。良馬場どうしで比べても、春の1:14.3に対して冬は1:14.8と0.5秒かかります。季節によって砂の状態が変わるので、時計の比較は同じ季節どうしで行うのがおすすめです。逃げ馬の勝率は春が31.5%でいちばん高く、冬は26.3%です。
| 季節 | R数 | 良馬場 の割合 | 重・不良 の割合 | 良馬場の 平均勝ち時計 | 逃げ 勝率 | 1番人気 勝率 |
|---|
| 春(3〜5月) | 303 | 35% | 42% | 1:14.3 | 31.5% | 40.9% |
| 夏(6〜8月) | 305 | 39% | 39% | 1:14.4 | 26.7% | 49.0% |
| 秋(9〜11月) | 330 | 63% | 11% | 1:14.7 | 27.8% | 38.8% |
| 冬(12〜2月) | 360 | 73% | 12% | 1:14.8 | 26.3% | 43.6% |
平均勝ち時計は良馬場のレースだけで計算しています(全クラス込み)。逃げは1コーナーを先頭で通過した馬です。
よくある質問
- 大井1200mは内枠が有利ですか?
- 枠ごとの勝率は7.5〜9.0%でほぼ差がありません。枠よりも脚質(前に行けるかどうか)の影響がはるかに大きいコースです。
- 大井1200mで逃げ馬はどれくらい勝っていますか?
- 直近3年で勝率28.0%、複勝率53.9%です。追込馬の勝率1.2%と比べると、前に行ける馬の有利さがはっきりわかります。
- 大井1200mの勝ちタイムの目安は?
- 良馬場の勝ちタイムの中央値は1分14秒6です(全クラス込み)。
集計対象:2023年10月9日〜2026年10月13日の大井ダート1200m外回り 全1,298レース(出走取消・除外を除く16,279頭)。脚質は1コーナーの通過順位で判定しており、レース後に決まる数値です。予想に使うときは、近走の位置取りから「逃げそうな馬」を見つけることが前提になります。回収率は単勝・複勝の払戻金をもとに算出しています。